経営計画書の作り方
経営計画書とは
経営理念を基に企業の将来のビジョンを明確化して、企業の目標を設定して、目標を実現するために中期的な計画を作成し具体的な行動計画を作成したものです。
中小企業白書によると小規模企業で約50%、中規模企業で約70%が作成しています。
経営計画書の必要性
環境の変化を踏まえて成長を促進するための目標を設定することで、目標を実現するために、現状の把握・理念を基にした経営戦略・経営戦略達成のための事業戦略・実行計画・評価方法を定め、具体的行動予定を決定することで、企業の将来へ向けてのロードマップになります。
経営計画書の作り方
下記のような手順と内容で経営計画書を作成していきます。
内容に対しては、各種フレームワークを活用できます。
経営計画作成の手順と内容
- 経営理念 企業の活動方針の基準
- 経営ビジョン 企業の将来あるべき姿
- 内部環境 企業の強み・弱み(VRIO分析・財務分析など)
- 外部環境 競合企業・標的市場など(PEST分析・3C分析・5Fなど)
- 経営目標 3年後の目標、売上・利益などの数値目標と、技術開発・新分野進出など定性的な目標
- 経営計画 目標を達成するための戦略 新製品開発・新市場開発など(成長ベクトルなど)
- 行動計画 具体的な実行計画 だれが・なにを・どのように(マーケテイングミックスなど)・評価など具体的に計画を作る
以上のような項目を作成して、経営理念から行動計画まで一貫性を持って具体的に記入していきます。
難しそうに思えますがテンプレートを利用することで手軽に作成することもできます。
テンプレートを利用する
(独)中小企業基盤整備機構から、経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」が公開されています。
インストールが必要ですがスマホでも利用できるため一度お試しください。
経営計画作成時の注意点
以下のようなことに注意して経営計画を作成していきます。
抽象的な表現をさけて具体的に
例えば、経営ビジョン⇒顧客に支持される。× これではどのような顧客にどう支持されたいかがわかりません、訂正するなら。
〇〇市で、A製品で地域NO1になる。など具体的に作成しましょう。
根拠のある数値目標
売上や利益などの目標値の根拠が必要になります。
ビジョンを達成するために〇年後には、売上がいくらで、利益がいくら、そのためにどう行動するか。を踏まえて作成します。
時間をかけすぎない
最初は時間がかかるのは仕方がないですが、あくまで手段ですので計画書の作成が「目的」にならないように注意しましょう。大事なのは実行することです。
経営計画書を作成するメリット
そうは言っても作成する時間がない!効果はあるの?と思われる方もおられると思いますので、メリットを紹介します。
羅針盤になる
企業が進む方向が明確になります。やみくもに目の前の
合理的に活動できる
目標達成にむけて必要な経営資源(人・物・金・情報)の調達量が明確になります。また、具体的な行動計画により従業員の行動も明確化されます。
経営意識の醸成
社長の思いを取り入れて、幹部社員から一般社員まで巻き込んで経営計画を作成するために、社員にも経営に参加しているという意識が生まれる。
などがメリットとして挙げられます。
まとめ
経営計画書は、企業の将来のために具体的な目標を立てることで、企業全体で経営意識を持ち、合理的に実行することにつながります。
テンプレートもあります、簡単なものでいいので作成してみることをおすすめします。