売上アップのために売上を分解する

売上アップを考えるとき、どんな施策を実行すればいいかと悩むことはないですか?
そんな時は売上の各要素を分解して、現状を把握してからどの要素を拡大するべきか見極めましょう。

売上を分解する

まずは、顧客数と客単価に分解します
売上=顧客数×客単価
さらに分解すると
売上=顧客数((来店頻度×既存顧客)+新規顧客)×客単価(買い上げ点数×平均商品単価)

売上分解
ロジックツリー

各要素に分解することで現在の状況と問題点を、漏れなくダブりなく把握することができます。
(例)
・新規顧客が増えない
・既存顧客の来店頻度が減っている。
・買い上げ点数が減っている。
・平均商品単価が下がっている

顧客数を分解する

  1. 来店頻度。既存顧客の来店頻度の状況を分析する。来店頻度が減少していれば、顧客のニーズに自社の商品が合わなくなっている可能性や、競合企業に顧客を奪われている可能性などが考えられます。個別の顧客の最終購買日・購買頻度・購買金額などを分析して、さらに詳細にどの顧客層にアプローチする手法もあります。DMの配布やクーポンの発行、ポイント制度の導入などの施策も考えられます。また、新規顧客のリピートを促進することも考慮します。
  2. 新規顧客。新規顧客の獲得状況を分析する。自社のターゲット顧客層を継続的に獲得できていない時は、ターゲット顧客層に自社のプロモーションが届いていない可能性があります。あらためてターゲットとする顧客層を整理して、プロモーションの方法を選定します。広告の作成や口コミの誘発、店舗型のビジネスの場合は店構えや陳列方法の変更などの施策が考えられます。

客単価を分解する

客単価分解
買い上げ点数
平均商品単価
  • 買い上げ点数。顧客の一回当たりの買い上げ点数を分析する。一回当たりの買い上げ点数が減少している時は、顧客が目当ての商品だけを購入していると考えられます。小売店の場合は、POPや陳列方法の工夫、特設コーナーを設置して関連購買を促進するなどの施策が考えられます。
  • 平均商品単価。平均商品単価の分析をする。平均商品単価は競合商品との価格差や、低価格帯・高価格帯どちらの商品が良く購買されているかなど商品ごとに分析を進めます。最終的には商品ごとの利益率で判断する必要があるので注意が必要です。

売上を分解するメリット

売り上げを詳しく分析できるデータがない!時間がかかるしめんどうだ!と感じる方も居ると思いますが売り上げを分解して分析をすることで、どの部分に注力してプロモーションを行えば良いか分かりやすくなります。
新規顧客が増加しているが既存顧客の来店頻度が低下しているなど、現状を正しく把握することができます。
全体的に売り上げを拡大しようとすると、どんなプロモーションを行うかの判断が難しくなりますが、分解することで各要素を漏れなく分析できると共に、判断が容易になり効果的なプロモーションを実施することが可能となります。

まとめ

売り上げを拡大するためには、売り上げを、来店頻度・新規顧客・買い上げ点数・平均商品単価の各要素に分解して正確に現状を把握することで、効果的なプロモーションを実施することが可能となります。
データがない場合は、顧客別・商品別の帳簿を付けてみることから始めてみましょう。